2007年5月6日日曜日

げに恐ろしきフッ酸

歯ミガキ粉に含まれてるやつじゃないですよ。あれはフッ素。
フッ酸とは、フッ素と水素の化合物である「フッ化水素」の事です。

化学薬品を扱う人にとってこのフッ酸は、硫酸や塩酸なんかメじゃないくらい恐ろしい薬品だそうです。
なぜなら、体表からでも骨を溶かす力があるから。
もし誤ってフッ酸が肌についたらどうなるのか。

1.高い透過率を持つ為、皮膚を浸透して体内へ(有機物とは反応しないため、無痛)
2.骨に到達すると、骨の成分《リン酸カルシウム》と反応して蛍石《フッ化カルシウム》になる(やっぱり無痛)
3.結晶化した蛍石が骨周りの細胞をガンガン破壊する(超激痛!)

この一連の流れで何が怖いかというと、「皮膚についてもその場では気付かない」ってこと。
硫酸などは皮膚についた瞬間激しく反応するので痛覚が危険を瞬時に教えてくれます。
でもフッ酸は無痛。例えば一瞬皮膚についたけどすぐ拭き取ったから大丈夫だろう、と思ってても1時間後にはのたうち回るハメになるそうです。普通に怖い。

そんな恐ろしい物質は無くしちゃえばいいじゃん、と思いがちですが、フッ酸はその高い腐食性で金属の酸化を溶かしてくれるので、コンピュータの半導体(シリコン)の研磨に無くてはならないもの。
こうしてネットでフッ酸の情報を拾えるのも、ある意味フッ酸のおかげ。
まぁ上手に付き合っていきましょうね、ってところでしょうか。我々一般人は接する機会は無いかもしれませんが。

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